前回、思考が現実を形づくる例として、「ない」という思いがつくる世界線の話をしました。今度は、逆の例を取り上げてみたいと思います。
1984年、”For the rest of us” をキャッチコピーに、わたしたちみんなのためのコンピュータ、Machintoshが誕生しました。
当時のコンピュータは、呪文のような文字列を入力して動かさなければならず、技術者・専門家にしか扱えないものでした。
そんなコンピュータを誰にでも扱えるようにした画期的な製品が、AppleのMacintoshでした。
それはIBMやMicrosoftが牽引する別の潮流にも多大な影響を与え、現在のコンピュータ像をつくりあげました。
1979年、Steve JobsはXEROX社のパロアルト研究所でAltoを目の当たりにし、この未来のコンピュータ像についての着想を得たといわれています。
Altoの開発を指揮していたアラン・ケイ博士の、とても象徴的な言葉を紹介します。
“The best way to predict the future is to invent it.”
「未来を予言するのにもっともいい方法は、その未来を発明することだ。」
Steve Jobsの率いるAppleは、その後もiMac、iPhone、iTunesといった、様々な製品やサービスを発明しました。
そしてインターネットの高速化や無線化とともに爆発的に普及して、わたしたちの生活や社会のありようまでも大きく変えました。
まさに未来を発明する、発明品で未来を変えることを体現し続けたのでした。
そんなAppleの原点ともいえる、Macintoshにこめられた思いを語るSteve Jobsの映像があります。
Youtubeという形で、誰もが情報発信できるようになったこの世界線だからこそ、みることのできる貴重な映像です。
よくも悪くも、思考は現実に影響を与えます。
タイムラグはありますが、やがて実現します。
それが、素晴らしい現実でありますように。
楽しいことを考える時間が、たくさんでありますように。
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