花粉症やアレルギー性鼻炎で眠いのはなぜ?

眠る猫 アレルギー

花粉症やアレルギー性鼻炎(ハウスダスト)で眠くなるのは、鼻詰まりのために睡眠が浅く分断されるためと考えられています。鼻詰まりは、睡眠時無呼吸症候群の病状を悪化させることも知られています。

花粉症の治療薬、抗ヒスタミン剤の副作用でも眠気は起きます。ヒスタミン は脳内では覚醒状態を維持する上で重要な働きを担っているため、その働きを妨害するお薬が脳に届くと眠くなってしまうためです。

抗ヒスタミン剤が脳内にどれくらい届いているかを調べた報告があります(Int J Mol Sci. 2019 Jan 8;20(1). )。この報告では薬剤ごとに脳内のヒスタミンH1受容体の占有率を調べて、眠くならない、やや眠くなる、すごく眠くなる、の3段階に分類しています(占有率 <20% 、20-50%、>50%)。

Int J Mol Sci. 2019 Jan 8;20(1), Figure 2

昔からある第一世代の抗ヒスタミン剤は眠気などの副作用が多い傾向にありますが、最近主に使われている第二世代以降の抗ヒスタミン剤は、眠気の少ないものが増えています。エラーバーの長さからもわかる通り、眠気の副作用は薬剤の種類だけではなく、個人差も大きいです。

効果についても同様に、個人差が大きい印象を持っています。副作用と効果のバランスを見ながら、自分にあっているお薬を、アレルギーの専門医と相談しながら探しておくことがお勧めです。

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